映画と小説は対立するか 映画と小説は20世紀から常に1つの競合相手とみなされてきたが、三島は「映画と小説は二律背反」だと語る。以下の引用は「人間」昭和26年5月号に掲載された吉村公三郎、渋谷実、爪生忠夫たちと三島由紀夫の […]
「『草枕』を読むグレン・グールド」というフレーズが、なぜこれほど面白いかというと、グールドという人は世俗を超越した「謎のピアニストであり思想家」で、死ぬまでの15年間も傍らに置いていた『草枕』がその思想を読み解く「鍵」に […]
この詩を読んでみてほしい。まるで鉄と油の臭いがするようだ。人間を表現するような言葉はほとんど排除され、無機質な機械の重量感と無感情さが詩から伝わってくる、悪魔的に力強いメカニカルな詩。 朔太郎は「通行する軍隊の印象」と書 […]
おしなべて人は、100のバカさを搭載する存在、すなわち「100バカ」としてこの世に生を受ける。ここから長じて、自分がどれだけバカであるかを、心の底から認められるか、それによってバカさ加減が決まる。 だから「オレは40くら […]
日は断崖の上に登り憂いは陸橋の下を低く歩めり。無限に遠き空の彼方続ける鉄路の柵の背後うしろに一つの寂しき影は漂う。 ああ汝 漂泊者!過去より来りて未来を過ぎ久遠の郷愁を追い行くもの。いかなれば蹌爾として時計の如くに憂ひ歩 […]
『ニイチェに就いての雑感』は、詩人・萩原朔太郎が「ニーチェ=詩人」という切り口から試みた評論であり、哲学論であり、詩論であり、同時にまたそれ自体が散文詩でもある。この随筆には、朔太郎の種々の芸術観が表れており、彼の作品を […]
当時破滅的な精神状態で生活していた萩原朔太郎が、雑然とした珈琲店で酒に溺れる様子を詠った詩。 坂を登らんとして渇きに耐えず蹌踉として酔月の扉(どあ)を開けば狼籍たる店の中より破れしレコードは鳴り響き場末の煤ぼけたる電気の […]
昼に常磐線で上野駅へ向かいながら、ふと考えた――「悪は易し、善は難し」 悪はイージー。悪を成すことなど、握り飯を作るより簡単だ。何故なら悪事は誤解されることがないからだ。 たとえば君の目の前に今、なんだか知らないが無性に […]
大根って偉いよ。安くて美味いのに栄養あって偉いよ。 大根のこと、心の中で、今まで低く見てたかもしれない。でも今朝、大根の味噌汁を飲んでいて反省した。ごめん。大根、君はスゴイ。誰がなんと言おうと、この言葉を私は生涯撤回しな […]
価格が一万円以上するし、辞書かと思うほど分厚くてデカイので、映画好きの友人を自宅に呼んでビビらせる(そしてヤバめの映画オタク認定されて二度とやってこない)には十分なインパクトがある。 この本は『勝手にしやがれ』から『ウィ […]
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