『ゼイリブ』は20世紀に訪れた大量消費社会への皮肉を、ジョン・カーペンター得意のB級テイストで彩った作品と理解されている。 映画の冒頭では、繰り返しテレビから「消費社会に同質化・埋没することの陶酔」を謳うメッセージが発せ […]
極めて完成度の高いサスペンス映画である。 映画が始まってわずか10秒、無数の謎が観客に降り注ぐ。ここはどこだ?佇むこの男は誰だ?何故立方体の中にいるんだ?他の部屋はどうなっているんだ?始まりから終わりまで、無駄なシーンな […]
ゴッホ映画の決定版 情熱と、激情と、友愛と、絶望とが大渦のように激しく交わり、命の蝋燭を魂の猛火であっという間に燃やし尽くしてしまった男、フィンセント・ファン・ゴッホ。様々な感情が入り交じるこの複雑な男を、主演のカーク・ […]
伝説の続きを物語る、という曲芸 どのような世界にも、あまりにも完成度が高くて、何か付け加えると蛇足になってしまい、なんびとも手を出し難い伝説的作品が存在する。映画ファンにとってそんな作品の1つがヒッチコックの『サイコ』で […]
画太郎の作品は常に犯罪的であった。彼はあらゆる道徳や倫理を冷笑し、ドラマツルギーを捻じ曲げ、霊長類の把握し得る論理を超えた次元において、マンガを犯罪的芸術へと昇華させてきた。しかしこの『星の王子さま』を以って、画太郎の作 […]
※:続編の1巻以降については別記事に掲載 格闘ゲームのリビングレジェンドである梅原大吾の10代の活躍を描く『ウメハラ Fighting Gamers!』のパイロット版のような位置づけの作品……なのだが、受ける印象は後の作 […]
今までありそうで、実は全くなかったオンリーワンな作品と言っていい。 90年代に最もゲーセンで対戦を重ねた男、梅原が監修したからこそ描けたゲーセン文化への深い愛着と細やかな対戦描写、ゲームに対する哲学的問いかけが盛り込まれ […]
剣戟シーンは、息もできない 山口貴由という漫画家は、果たしてこれほどまでに苛烈な作品を描く人だったろうか。そう考えずにはいられない。二人の剣客の確執と宿命的な果たし合いを描く作品なのだが、真剣による決闘の描写が、読み手の […]
老婆の絶望 小柄で皺だらけの老婆は、その赤子を見てとても嬉しい気持ちになった。誰もがその子のことを歓迎し、誰もがその子を喜ばせようとした。その可愛い子は老婆のように脆く、老婆と同じく歯も髪の毛もなかった。 彼女は赤子を喜 […]
全 379 件中 371 件目から 380 件目を表示