『ランボー3 怒りのアフガン』(’88) / ランボーは中東へ往った

『ランボー3 怒りのアフガン』ポスター

それにしても人が死に過ぎである。90分間に108人も死ぬらしい。

筋肉アクション映画に方向転換した前作『怒りの脱出』(’85)がバカウケしたため、3年後にまたもや脳筋系アクションが追加製作されることとなったのだが(図1)、出来としてはむしろこの3作目のほうが良い。

図1:『ランボー3 怒りのアフガン』

その要因としては、舞台が中東となっている点がエキゾチックであり、馬に乗って戦うなど、描写としては相変わらず無理がありすぎるが、視覚的な新しさに挑戦しているのが良い。『ランボー / 怒りの脱出』と『インディー・ジョーンズ / 最後の聖戦』を混ぜたような趣がある。どうせ最初からこの映画に物語的なリアリティや必然性は期待されていないのだから、描写としてはこれくらい突き抜けていてもいいだろう。

これがその辺の低予算映画だった場合、映像的にもチープになるため「そんなわけないだろww」っとツッコミを入れて楽しむネタ映画と化すのは必至である。が、『ランボー3 怒りのアフガン』の場合、やっていることは「戦車やヘリで完全武装した部隊に騎兵が突っ込む」など、旧日本軍も真っ青の特攻であるにも関わらず(図2)、映像的には極めてマジメに、リッチに作られているため、なんとなく物語が成立しているような錯覚を抱けるクオリティに達してしまっている。

図2:『ランボー3 怒りのアフガン』

加えて、これは前作もそうだが、CGに頼らずにガチンコで撮影された、筋肉と火薬に満ちた生の映像の迫力が気持ちいい。観ていてなんとなくスカッとするのだ。これはもう近年のハリウッド映画では中々作り出すことができないだろう。そもそも、スタローンやシュワルツェネガーのようなアクションスターが存在しない。批評家からバカにされがちな80年代アクションだが、振り返ってみると、もう今から戻れない、1つの特異な映像の時代であったと思う。

そういうわけで「優れた筋肉映画の1つ」として、個人的な満足度は8/10。

見所

  • 照明でテカるスタローンの上腕二頭筋
  • 騎乗シーン全般
  • 爆発、爆発、そして爆発

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投稿日時: 2020/06/22 ― 最終更新: 2020/06/23
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