私がBlu-rayに初めて触れたときに、何に一番感動したかというと「俳優の手穴が丸見えだ」ということだった。

これは誇張でもギャグでもなく真実である。私は「毛穴の感動」を追い求めてBlu-rayを買い漁ったのである。毛穴の発見は、高解像度がもたらす解像感が一番良く実感できるシーンである。だから丸見えの毛穴を見て興奮するのは、映像を嗜好する者なら当然のことであり、私は決して変態ではない。

初めて『マトリックス』のBlu-rayを観たとき、「モーフィアスの毛穴がこんなに見えちゃっていいの?」と思ったものだ。本作にはモーフィアスがドアップで凄むシーンが多い。HEVCで再エンコードされたUHD BDで鑑賞したときなど「どこまで見せるのモーフィアス?!」という領域にまで達した。

ある人が映画俳優の資質を「黙ってアップにしても映えること」と言っていた。至言である。であるなら私にとって優れた映像の資質は「俳優の毛穴をこれ以上ないくらい堪能させてくれること」である。

図:『アド・アストラ』

そういう点では先日、IMAX/レーザーGT 4K上映で観た『アド・アストラ』は最高だった(上図)。

この映画は、宇宙を孤独に突き進むブラピがひたすら内省するというjimI MAXな内容であり「映画で小説を撮った」「予算100億の文学作品」と、称賛をほしいままにしているが、私にはグランドシネマサンシャイン池袋の横幅26mスクリーンに4Kでドアップになるブラピの毛穴をひたすら観察できるだけで、既に満足だったのである(内容も良かったと思う)。無重力空間が舞台なので、ブラピの毛穴が縦横無尽に飛び交い「ブラピの毛穴、下から見るか横から見るか?」状態である。

毛穴。毛穴を観察したときに、胸が「トクン……」と揺れること。毛穴の中に私が入れそうなほどの解像感と立体感を得られること。それこそが、私がUltraHDの時代に求めるものである。

【映画】カテゴリーの記事一覧

LINEで送る
Pocket

投稿日時: 2019/10/30 ― 最終更新: 2019/10/31
同じテーマの記事を探す