
映画を大量に観ている。最近は1日に1本以上のペースで観ている。特定の監督の作品を網羅したいと思うときもあるが、オンデマンドの都度課金による視聴は、レンタル可能な作品がまばらで網羅性が低い。特にマイナーな作品となると、配信していないと想定するほうが自然なくらいである。そこでおよそ$10強払って海外のAmazonから輸入もするのだが、それでも都合がつかないときや、さすがにそこまでしたくない作品というのも沢山ある。
そこで併用しているのがツタヤのサービス「定額レンタル」である。2019年4月26日現在、「定額レンタル8」では、およそ2,000円/月で2枚1組のBlu-ray/DVDを宅配でレンタルすることができる(上位プランのコストパフォーマンスもほぼ同等)。新作は8枚/月までしかレンタルできないが、旧作は借り放題。さらにポストにディスクを入れて返却するだけなのでお手軽だが「配送を利用してレンタルする」というのが会社側にとってもミソとなっている。
実は制限が多いディスクレンタル
どういうことか。輸送に時間がかかるため、月に借りられる本数に大きな制限がかかっているのである。東京に住んでいても往復に「最低」3日かかるため、最速で返送し続けても、月に20本が限界である。そうなると1本あたり100円で借りている計算になる。さらに到着した作品を最速で鑑賞して返送するのは、およそ普通の人間のライフスタイルでは不可能と言っていい。従って1本あたりの実質レンタル料はもっと高くなるし、返送が遅れると2枚で66円/日のコストがかかっていることになる。
またディスクレンタルで問題となるのが「Blu-rayが少ない」ということ。特にBlu-ray普及前(大体2007年以前)のものは、有名作品であってもBlu-rayはないと考えたほうがいいし、新作でもマイナー作品はDVDしかない。大型化が進む液晶とデジタル放送に慣れた現代人にとって、DVDは鑑賞に堪えるギリギリの水準だと思うし、人によっては「DVDでは絶対観たくない」という人もいるだろう(私は「旧作なら我慢できる」という人間)。
一部のマニアが補助的に利用するサービス
以上を踏まえると、このサービスを(映画レンタルを主として)利用して得するのは、以下のような人たちである。
- 映画を日常的に観まくっている(必須)
- 新作/準新作のレンタルが多い
- 配信のビットレートやロッシー音声には耐えられない
- 配信されてないようなマイナー作品のレンタルが多い
- 「シリーズ視聴」や「監督視聴」をしたい
「借りてはみたがなんとなく鑑賞が進まない」という場合は、さっさと返却するのが正解。後でまた借りることもできるし、観てないからといって返却しないのは大きく損だ(日々課金されていると考えるべきである)。「2日以上放置したら返却」のようなマイルールを設定するといいかもしれない。
しかしハッキリ言って、その道のマニアでもなければ、あまりユーザー側にとってお得なサービスとは思えない。ダラダラ借りっぱなしでいると大きく損をするし、有名作品しか視聴しない人はAmazonやiTunesのHDレンタルの方が都合が良い。やはりオンデマンドの時代に宅配の時間差は大きい。大抵の人はNetflixやシネフィルWOWOWなどで事足りるはずだ。