F.Scott.Fitzgerald “The Great Gatsby”

単語帳を読むのを嫌いな人は多いと思う。というか、好きな人の方がよほど少ないだろう。人は単語帳が嫌いだから、勢い余って英語まで嫌いになってしまうのである。

そこで単語帳を完全に「暇つぶし」に追いやるというのは一つの手である。電車での移動中などのスキマ時間に単語学習をする人は多いと思うが、これを徹底するのである。

つまり、暇つぶし以外には単語帳を開かないと決める。暇つぶしに仕方なく単語帳を読む。暇で死にそうだからしぶしぶ単語帳を読む。移動時間や待ち時間など、生じるスキマ時間を全て単語帳学習に費やすが、逆に普段は単語帳を開かないようにする。すると単語帳を読むのは、暇で死ぬよりは案外良いと感じてしまう。

これをやると単語学習をキチンと終えられないのでは?と思う人があるかもしれない。が、そもそも単語帳だけで単語を完成させるのは無理な話で(→「英語勉強法まとめ1」)、単語帳は「助走」や「補助」のようなものであり、あくまで長文の中で出会うことで単語を完成させるのが言語学習の王道である。だから答えは「それでも構わない」である。長文読解の中で覚えるのが最も強力習得方法なのだ。

意外に思うかもしれないが、多言語習得者の間では「単語帳不要論」を唱える人がかなり多い。実際私も大学で複数の外国語を勉強してからは、そちらに傾いてきている。その代わりに自分で単語ノートを作るのだが、これに結構コツがある。具体的に書くと、日本語を使わずに単語帳を作るのがポイントである。

ただこういった学習は、語学好き向けのやや高度な学習法なので、受験生は素直に単語帳を用いるのが無難だと思う。

本日の「達人の言葉」

語彙力のある人は、記憶力がいいのではなくて、「音声」や「使われている状況」と結びつける工夫ができているから、忘れないのです。テレビドラマ、小説、記事など、実際に使われている文脈の中で覚えることをしてください。このことは、どの学習書にも書いてある「常識中の常識」であるはずなのに、実践しない人が大部分です。

単語は、具体的な文脈の中に入って、はじめて意味があります。

7ヶ国語をモノにした橋本陽介による著作『使える語学力』p.128より

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勉強の面白さを力説し、学びの意義を考え続ける受験コラム

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投稿日時: 2019/06/28 ― 最終更新: 2019/12/02
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