現代文勉強法まとめ【独学でセンターから難関大二次対策まで】

太宰治「怒る時に怒らなければ、人間の甲斐がありません」

現代文を勉強する君へ

現代文とはなにか?現代文とは、クソくらえである。

日本語読解の訓練をすることには意義がある。国語の勉強は素晴らしい。が、試験問題としては現代文は曖昧過ぎるし、選択式では少しズレただけで大幅に失点するので運ゲー過ぎる。時間がなくて少し焦っただけなのに、なぜ世界史3問分の点数を失わねばならないのか?

さらに予備校の間では解法を巡る宗教戦争が起こっていて、信じられる唯一の道など存在しない、暗黒たる人間社会の現実を純情な高校生にこれでもかと見せつけていて、やっぱりクソだと思う。正解のない問題をどう勉強しろというのか、とキレるのもごもっとも。

こんな理不尽を10代にして押し付けられる日本の受験生に、私は心から同情する。現代文とは、大人社会の理不尽な上司に相当する。君にはどうか、現代文の試験用紙はビリビリに破いてもいいから、真っ直ぐ生きる心は失わないでほしい。がんばれ。超がんばれ。

目次

  1. 現代文で抑えるべきことは3つ
  2. 現代文という科目を把握する
  3. 自分に合う現代文参考書を一冊こなす
  4. 質の高い入試問題だけをやり込む
  5. 問いの意味と解答の方向性を徹底的に研究する
  6. 評論用語や漢字などの知識面の穴をつぶす
  7. 現代文の学習は「やらなすぎず、やり過ぎない」
  8. 現代文勉強法へのよくある質問と回答

以下、1つずつ解説していく。長くなり過ぎたので、分かっている部分は読み飛ばし推奨。

(なお、高校の授業や定期テストは教師によって特色や癖があり過ぎるので、その対策にはならない可能性がある)

現代文で抑えるべき事は3つ

私は幸運なことに元から本を読むのが好きで、本番では国語で点数を稼げた(センター9割、東大二次は75点。同年の文一主席が79点)。だからそんなに間違ったことは書かないと思うが、現代文はどうしても「曖昧」な科目なので、予備校や模試によって正解や採点基準が異なるし、特に記述式においては自分の成績を計測するのが困難である。

そのため、現代文は最終的には、あくまで自分の解答方法を信じて試験に挑むしかないことを念頭に置いてほしい。

さて、現代文は曖昧な科目と言っても「ここまでは絶対に抑えるべき」という事柄は存在するし、そこまで達するのに大して時間はかからないので、いくら時間がないと言ってもその「ここまでは抑えないといけないライン」には達するべきだと思う。

具体的に書くと

  • 文書の論理構造を理解できること
  • 問いの意味を理解できること
  • 頻出の評論用語やテーマ、漢字などの知識面

この3つである。これはマーク式でも論述式でも変わらない、現代文で常に重要な要素である。

この3項目さえ押さえていれば、後は直前に集中的な演習を行うだけでいい。事実、これらを抑えて「現代文が分かった」と思った後の最後の1年間、私は現代文の勉強は一切しなかった。

現代文という科目を把握する

これについて述べる前に、まず「現代文はどうやって解答を確定させるのか?」に書いたような「そもそも現代文の文章が“論理的に書かれている”ってどういうこと?」を抑えなければならない。この点がまだよく分からない人は「現代文はどうやって解答を確定させるのか?」を参照して欲しい。

重要な点を抜き出すと

だから入試問題というのは「論理的に正しく書かれ、誰が読んでも同じ意味に解釈できる文章」というのが使われる。もっと砕けた言い方をすると

入試現代文は数式のように書かれている

ということである。

つまり現代文の文章が論理的に厳密に書かれている以上、それを読んだ感想は各人それぞれであれ、「筆者がなにを主張しているのか」については、文章の論理に従って100人が同じことを「筆者の主張」として抜き出すことが可能なはずである。

そして現代文とは、「筆者の主張」を論理に基づいて文章から逆算していき「このように書かれているから、こういうことを言っている」と確定させ、解答としていく科目である。

このような現代文を解く上での大前提となる事柄の理解や、具体的にどのように文章を読み解くかについて勉強するとき、私のおすすめは『田村のやさしく語る現代文』である。

田村秀行『田村のやさしく語る現代文』代々木ライブラリー, 1996年

自分に合う現代文参考書を一冊こなす

私は現代文の方法論について、ほとんど『田村のやさしく語る現代文』しか読まなかった。現代文を解くためのエッセンスは、ほとんどこの一冊に収められていると言っていい。「現代文とはなにか」が分かっていなかったとき、この本を読んで実に感動したものだ。

この本の美点は「薄い」という点にもある。150ページ弱しかない。これは現代文に時間をかけられない生徒にとって必要十分である。しかも語りかけるような調子で大変読みやすい。現代文は「科目そのものの正確な性質把握」が重要なので、薄い本をじっくり読み込んでエッセンスを取り込むことが重要である。

(ただ最近、在庫が切れ気味のようなので、見つからなければAmazonなどの中古で探すか『新・田村の現代文講義』など同著者の別の本を当たると良い。『新・田村の現代文講義』も基本的な内容は同じ)

現代文の勉強ステップとしては『田村のやさしく語る現代文』→漢字・用語暗記→過去問研究、が最短だと思う。迷ったら『田村』を選択して欲しい。

『現代文と格闘する』なども良い参考書だと思うが、かなり分厚く、既に田村秀行の本で科目については把握していたので、私は途中で読むのを止めてしまった。ほとんどの受験生は現代文という曖昧な科目に大した時間を費やせないであろうから、分厚い参考書はあまり勧められない。総合的には古文漢文や他科目を伸ばした方が点数が伸びるからである。

他に、昔から有名な現代文参考書としては出口汪による『出口のシステム現代文』シリーズも存在し、軽く読んだ限りでは最終的にたどり着くところは同じだと思う。欠点としては、著者の出口汪は如何せん商魂たくましいので(笑)参考書が大量に存在し、シリーズでまとめて買わせるように作っているので、買うのもこなすのも大変である。

人気講師の林修は参考書を出してないが、彼の生徒だった人の話などを聞く限り、同じ東進講師陣は大体似たような方法論を採用しており、ゴロゴシリーズで有名な板野博行の本などは解説の方向性が似ていると思われる(システマチックに分析して本文をそのまま解答に使うスタイル)。

最終的には、自分がしっくり来ると思うもの、信頼できそうな方法論を解く参考書なり予備校講師などを一冊(一人)選んで、それについていく、というのが良い。というか色々浮気していると現代文の性質上、どうしてもブレるし(特に解答の書き方)、時間的にも現代文に大量に費やしている余裕はないだろう。

だから今挙げた本がしっくり来ないなら、その他の同じ系統の参考書でも――代ゼミの『船口のゼロから読み解く最強の現代文』でも、駿台・霜栄の『現代文読解力の開発講座』でも――「これだ!」と思える参考書を一冊探すことが重要。1つの体系に沿うことがブレないために必要なのだ。

質の高い入試問題だけをやり込む

さて、方法論を学んだ後はいよいよ実戦訓練を積んで「入試の制限時間内に正確に論理を辿り、解答を書ける」という状態に持っていくわけだが、数学などと違って大量の問題をこなさなければならないわけではないので

解く問題を厳選する

ことが重要である。

もし解いても解いても現代文が伸びない場合、それはまだ現代文そのものについての勘違いや理解不足があるか、さもなくば問題自体が欠陥品ということである。特に予備校の質の低い問題は、いくらやっても無駄と思えるものばかりである(→「現代文の模試はなぜ役に立たないのか」)。

現代文というのは「曖昧」になりやすい科目である分、作成側にかなりの注意が必要とされるので、下手に濫造された問題に手を出すのは逆効果の恐れさえある。

そして最も優れた現代文の問題というのは

センター国語と志望校の過去問

これしかない。この2種類を味わうようにじっくりこなすことだけを考えればいい。

なぜセンター試験と志望校の過去問が優れているのか

まずセンター国語は、50万人もの受験生が受けるために1年かけて、厳選された教員によって作成され、解答も公表されるために非常に厳密に、スキなく作り込まれる。少しでも正解がブレそうな問題を作ると全国の学校・予備校から叩かれまくるので、この点は親の命がかかっているかと思うほど真剣に作り込む。

そのためおかしな問題が紛れているマーク模試などと違い、解答を読んでも理由が十分納得できるから、変な問題に変な解説を読まされて現代文の勉強がブレる危険性がない。センター国語は「問題の作り方が満点」なのである(ただし追試は年によっては難しすぎ、大人でも読解自体苦戦するような難文が出てくるので、基本的にやらなくていい)。

センター試験はマーク式であるために、完全な形の解答が示されるのも大きい。実はセンター試験の問題は記述式の練習に使うこともでき、特に東大と問題傾向が似ているので、東大受験生には「センター国語を記述で解く」は有名な勉強方法である。

このように「模範的な現代文問題」を提供するセンター国語は、制限時間がたまに異常に厳しいことを除けば完璧な問題なので、センター過去問は最高の問題集となる。現代文の演習を行いたい人は、センター試験の問題をなるべく多く解くと良い。なお難易度は、2009年以前のものは最近より低めであり、古いものほど簡単な傾向がある。

センター試験の過去問集では東進のものがおすすめ。10年分しかないが、解説が良い(多分、板野博行による解説。ある年の解説が、彼の著書と完全に同じだったので)。

次に志望校の過去問だが、これは言うまでもなく、自分が最終的に馴染むべき現代文の難易度や分量を完全に体現した「ホンモノ」なので、入試本番までにできるだけ多く解くことが推奨される。そして問題を解くだけでなく、問い方の傾向なども徹底的に分析し、対策を立てるべきである(→「志望校の過去問は『問題集』として早めに解く」)。過去問は現在売られている赤本だけでなく、Amazonの中古本なども利用して、できる限り集めよう。

志望校過去問の欠点は、論述式だと解答不明の大学が多い点である。そのため赤本などの解答を頼りにすることになるが、解答自体は各予備校が毎年速報を出している。そこで東進や河合塾などの過去問データベースを利用して、比較して信頼できるものを参照すると良い。

そんなわけなので、ハッキリ言ってその他の模試問題とか、雑多な大学の問題を寄せ集めた問題集とか、『入試現代文へのアクセス』とか『マーク式基礎問題集現代文』とかは、捨ててしまっていいと思う。特に現役生は、良質な問題をやり切ることすら難しいはずだからだ。品質不明の問題に時間を費やしているヒマはない。お金を既に出した人には残念な話だが。

そんなときは、いらない問題集をグラグラする椅子の下に敷くのがおすすめ。こうすることで、無用と分かった問題集も、勉強する君の安定性を向上させて椎間板ヘルニアになるのを防いでくれ、陰ながら力になってくれるのだ。

問いの意味と解答の方向性を徹底的に研究する

これは上記の「センター試験・志望校の過去問をこなす」中で同時に行っていくべきことだが、大学によって問いの出し方に特徴があるので「志望校ではどういう形で問題が問われ、それに対してどういうアプローチで解答をするのか」を、入試前に徹底的に研究することが重要である。

具体的に書こう。例えば私の受けた東京大学では、現代文の問題は傍線部について基本的に「どういうことか」「なぜか」の2種類しか問われない。若干のバリエーションはあるが、概ねこの2パターンであり、それに対する対策は以下のようになる。

  • 「どういうことか」を問われたら、傍線部を含む一文全体の主語や、指示後の対象を全て洗い出し、傍線部を分かりやすい本文中の他の表現で置き換え、最後に「~ということ」で締める
  • 「なぜか」を問われたら、上記と同じ手順を踏みつつ、筆者の「なぜなら」などの論理記号に注目しつつ、理由となる箇所を抜粋して説明し「~から」で締める。最後に解答内容を「“傍線部”と言えるのは~から」に挿入してチェックする

細かいことを述べるともっと沢山あるのだが、大体こんなところである。これは選択式でもそのまま使える(同じ作業をして、合致する選択肢を選ぶだけ)。

「問いの意味と解答の方向性の研究」とは、このように

問題のパターンを分析した上で、それぞれのパターンに対して解答選択・作成までの手順をあらかじめ決めておく

ことを意味する。ここでは「パターンを分析し」「手順をあらかじめ決めておく」が急所。こうすることで、入試本番でも過去問演習の手順を再現しながら、自信を持って解答を選択・作成することができる。

どうしても解法がつかめない場合、志望校の問題を扱っている参考書を探すか、ダメなら信頼できる講師に尋ねる。私は合格体験記その他の文章を元に、林修の方法論を逆再生して再現した。後で確認したら大体合ってた。

問いの意味を理解する、というのは、このサイトで繰り返し述べている「出題者の意図を読み取る」ことと同じ(→「作問意図を考えることこそ入試の極意」)。出題者はなぜ「どういうことか」と聞いているのか。「どういうことか」とはどういうことか。「なぜか」はなぜか。こういったことを漠然と受け止めず、細部まで突き詰めると「書くべきことを書かなくて失点」という事態が減るだろう。

評論用語や漢字などの知識面の穴をつぶす

現代文の勉強として、最も確実な部分である。これらは世界史や英単語と同じように、知識を増やすだけで現代文の得点向上につながるので、現代文の点数を上げたい学生は、闇雲な演習よりむしろ知識面を補充した方が良い。

特に漢字は無駄にならない。面倒と感じる人もいるかもしれないが、漢字での失点をなくすだけで現代文の平均点は確実に向上するし、記述式の解答が必要なあらゆる試験へもプラスの効果をもたらす(「漢字知らないから書けない」はバカにできない。平仮名で書くこともできるが……)。

漢字については本当に何でもいいので、志望校のレベルにあった漢字の問題集を一冊仕上げればいい。私は『銀の漢字 必須編』だけこなした(『金の漢字』は難しい漢字を問わない大学には不要)。ついでに四字熟語なども対策できるだろう。

他にも有名どころだと『入試漢字マスター1800+』『大学入試受かる漢字・用語パピルス1467』などがあるが、結局漢字はどれも同じなので、時間がかかり過ぎない適度なものを選べば最終的に差は出ない。

それと評論用語についてもサボらずやっておきたい。大学入試の現代文は、センターレベルであっても高校生が読むには難しい言葉が頻繁に出てくるので、かなりの読書家でなければ用語対策が不要ということはないと思う。特に「自律」や「両義的」など、なんとなくの理解だと誤解しそうな用語は多いので、これも一冊の単語集をしっかりこなすことが重要である。

一番のおすすめ用語集は河合塾から出ている『ことばはちからダ!』である。

この用語集は本当にいい。重要キーワードに絞ってイラストも交え、とにかくわかりやすく、詳しく解説しているので、解説している用語への理解が非常に深まる。この用語をこなせば「意味がよく分からない単語が出てきて読解に失敗した」ということはなくなるはずだ。ここで書かれているより難しい単語には、普通注釈が付くからである。同レベルの用語集としてはZ会の『現代文キーワード読解』も、かなり読みやすい。

『ことばはちからダ!』のレベルを超えてさらに用語を網羅したい人には『頻出現代文重要語700』はなかなか便利でオススメ。ただこれを覚えて入試で役に立ったかは、あまり覚えていない。まあ日本語の語彙力は一生役に立つので勉強して損はないが。

現代文の学習は「やらなすぎず、やり過ぎない」

以上、長々と述べてきたが、現代文の勉強で重要なのは

「やらなすぎず、やり過ぎない」

ことである。これは全ての科目の中で、現代文で最も際立つ。英語や数学をやり過ぎる危険性はあまりないが、現代文はやり過ぎると受験においてトータルでマイナスに働く危険性が高い。何故なら高得点の獲得が結局困難だからである(センター以外)。有名講師の林修など、現代文講師だというのに「現代文に時間をかけるな」と言っているほどである。

現代文学習は、基本的には上記のような学習手順を辿ればいいと思うが、これを全てにおいて残さずこなすのは現役生には大変だろう。そこで理想の勉強法から、残り時間に応じて勉強量を削る、という消極的な学習計画を練らざるを得ない。つまり「理想の学習計画」から用語や漢字の学習量を減らす、演習量を切り詰めてセンターを10年分だけ解く、などである。

ただこれまで述べてきたことは、全てこなしたとしても、それでも他科目に比べれば勉強時間は多く取られないだろう。現代文は受験において「低得点を取らないこと」を目指す科目なので、致命的な低得点を取らないようなラインまでは学力を向上させておくべきである。

本当は高1や高2の段階で現代文の勉強を一通り終えられるのが理想なのだと思う。なぜなら現代文の勉強自体は、あまり「勉強」と感じるような負荷をかけずに、楽しんで行いやすいからだ。大して辛くはないが効率が良くもない科目。だからこそ高1、高2での勉強に適している。もちろん高3から始めても間に合うが。

現代文勉強法へのよくある質問と回答

Q:結局、どれくらい勉強すればいいんですか?

過去問について「解答アプローチを固めて、ある程度自信を持って答えを選択・記述できる」状態に持っていくまでです。新しい問題が出てきても「この問題はこう問いただしているから、これが正解になる」と言えるようにしておいてください。「なんとなく」で解くと全て崩壊します。

Q:一度解いた問題を復習することに意味はありますか?

A:あります。復習方法としては大きく2種類あり、「正解を忘れてから解き直す」と「本文と解答を検証し直す」ですが、どちらにも意味があります。前者は志望校過去問を始めとする、限られた良質の問題を有効活用するための手段です。

後者はそれがどういう文章か、問いに対してどうやって解答を確定するかを、じっくり考え直して復習する行為です。そして現代文は圧倒的に「量より質」が重要な科目なので、下手に解き散らかすより、こうやって文章構造や解答アプローチを煮詰めていく方が、遥かに勉強効率が良いです。「次に新しい問題を解くとき、どうやってアプローチするか」を、既に解いた問題を復習・研究することで確定させていってください。

Q:独学でも大丈夫ですか?

はい、大丈夫です。私はずっと独学でしたが問題ありませんでした。自分で自主的に参考書を読んでじっくり取り込める人なら、独学でも国語の勉強はできます。そもそも、現代文はまともに教えること自体が困難な科目です。記述・論述式であっても、解答や採点基準が公表されていない大学に対しては、過去問の添削すら「大体」でしか行えないという現実があります。

ならば、自分で自由にとっかえひっかえできる参考書の方が融通が利くのではないでしょうか。どうせ大量の時間を費やすヒマはないですし。

繰り返しますが、誰に教わろうと独学だろうと、最終的には現代文は自分の方法論を信じて挑むしかありません。もちろん、独学では不安なら予備校の授業を受ければいいと思います。

Q:新聞を読むことは国語力アップに役立ちますか?

A:受験生は「勉強のために」新聞や本を読むべきではありません。ハッキリ言って時間効率を考えると、社説などを読むのは、勉強法としてはかなりマズイです。新聞屋の宣伝は、彼らが飯を喰いたいだけなので無視していいです。同様に要約訓練なども、勉強法として効果的とは思えません。別に受験勉強ではないなら止めませんが。

現代文の勉強のために読むなら、既に解いた文章をじっくり、内容を十分理解できるように読み直すのがおすすめです(→「現代文の訓練として有効な読書の方法」)。数をこなしたい場合は、東大・京大・早慶上智などの有名国立・私大の現代文の過去問を読んでいくのもいいでしょう(問題は解かなくても大丈夫です)。自分の志望校に雰囲気や難易度が近い文章を読んでみてください。

なお教科書は、入試とは全く異なる基準で文章が選ばれているので、おすすめしません。教科書より大学の過去問の方が、入試問題のテーマやレベルに近いので適しています。

Q:論述式では文章力が必要ですか?

A:文章力と呼べるようなレベルのものは求められていません。解答に必要な言葉を本文から拾ってくるか、自分で言い換えた上で、それらを助詞や接続詞でつなぐだけで解答は書けます。とにかく正確で論理的破綻のない日本語を書けばいいのです。美文が求められているわけではないのです。

仮に小論文であったとしても、必要なのは論理性や考え方であって文章の上手さではありません。そもそも文章力というものは「どういう文章が上手いと言えるか」という主観的な美意識の問題でもあるので、採点評価することは不可能です。有名作家の文を下手くそだとけなす読書家も大勢います。食べ物や恋愛の好き嫌いと同じですね。

Q:現代文の勉強をしたのに偏差値が下がりました。なぜでしょうか?

A:偏差値が下がった、ということは模試を受けたのだと思いますが、ハッキリ言ってあまり気にしても仕方ないです。何故なら、予備校によって同じ問題でも模範解答や採点基準が変わってしまうからです。

したがって、あなたの採用している考え方と違う考えの問題・採点を受けても偏差値は上昇しません(→「現代文の模試はなぜ役に立たないのか?」)。また問題の作りそのものが現代文としておかしい問題も多々見かけます。私は東大模試を18回以上受験しましたが、現代文だけは毎回解くだけで採点は無視していました。入試本番とは問題・解答の作り方が全然違っていたからです。

同様の理由で、模試でたまたま偏差値60とか70だったという理由で「本番も解ける」と考えるのも危ういでしょう。あくまで過去問で自信のある解答を書けるかで判断してください。もっとも、根本的に読解力が高いからとも言えるので、高い偏差値が出て悪いことはありませんが。

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勉強の面白さを力説し、学びの意義を考え続ける受験コラム

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投稿日時: 2019/04/25 ― 最終更新: 2020/01/04
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