勉強の初期の頃は特に、「今のこの学習方法より、より最適な勉強法があるのではないか」を考えなければならない。

例えばよくある学習方法に「書いて覚える」というものがある。私の知っている人にも世界史の教科書を写経して覚えようとした人がいる(挫折したらしいが)。

「書くと覚えられた」から「書くのは有効な学習手段」と考える人が多いが、ここで重要なのは「同じ時間で5回テキストを読むほうが、より覚えられるのではないか」というトレードオフ思考である。

トレードオフというのは、一方を犠牲にすればもう片方を犠牲にせざるを得ず、発生するプラスとマイナスを合わせればゼロになる、という考え方である。

ここでは「書いて覚える」プラスに対して、「膨大な時間と体力を費やす」というマイナス、対価が支払われている。勉強した、つまり対価を支払っているため、ある程度モノを覚えられるのは当然である。重要なのは「同じ対価を払ったとき、他の方法に比べて効率が良いか」だ。

学習行為はすべて、時間とトレードオフの関係にある。従って、他の学習行為と交換可能である。だから「これで覚えられたから、これは良い学習法」というのは必ずしも正しくなく、問題は他の手段より(自分にとって)相対的に優れているかどうかである。

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投稿日時: 2019/06/18 ― 最終更新: 2019/11/26
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