セザンヌ「赤いチョッキの少年」

大学ごとの試験形式をソックリ真似ている冠模試(東大即応オープンなど)に挑む前には、各科目に対する取り組み方を明確に定めておいた方がいい。

つまりどういう順番で解くか、時間配分をどうするか、といった基本戦略はもちろん、大論述で文字数オーバーしないためにどう工夫するか、数学の1番が解けなかった場合にどうするか……など、できるだけ細かいレベルまで戦略を事前決定してから挑もう。

あまり難しく考えたり、些末なことにまで拘らなくてもいいが「こうなったら、こう対処する」というのを取り敢えず決めてしまうといい。こうすることによって、試験会場という後戻りのできない状況で、未知の問題に対してどう取り組むかのシミュレーションになる。冠模試は本番のシミュレーションとしての性格を持つ。

そして重要なことだが、模試が終わった後にすぐに戦略のレビューをし、上手く行かなかった部分を修正するようにしたい。

例えば古文において注釈があるのに気付かず読み進めてしまうことがあったなら、それを「ケアレスミスではなく、読み方がまずかった」と反省する。この場合の改善策としては、先に注釈に目をやってから読むようにする、といった対処法が考えられる。ミスはできるだけ偶然で片付けず、工夫によって減らせるのではないかと考えてみよう。

こうして模試を受けるごとに自分の戦略をバージョンアップしていく。すると模試の度に解き方が自分用にカスタマイズされ、最適化されていくので、本番でも自信をもって挑むことができる。

こうした事情があるので、志望校というのはできるだけ早い時期に定めた方がいいし、受験する大学もなるべく絞り込んだ方が有利になる。有名大学を受験するなら、模試もできるだけ多く受けた方がいい(→「模試はどこを、どれくらい受けるべきか」)。

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投稿日時: 2019/08/06 ― 最終更新: 2019/12/02
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