世の中の予備校講師などの言説を聞いていると、しばしば「この教科はこういう勉強の仕方でないと絶対に伸びない」「こういう勉強するやつは落ちる」みたいなものが出現するが、こんなのは余計なお世話である。

勉強方法というのは十人十色であり、どんなに非常識だったりスタンダードから外れていても、その人にとってそれがしっくり来る、続けられる、というのなら、それが一番なのだ。自分の感覚を信じて自由に勉強して欲しいと思う。

ありがちな勉強論の押し付け

受験界における「押し付けがましい勉強論」というのは、代表的なものには以下のようなのがある。

  • 「毎日コツコツ勉強しなければ伸びない!」教
    →集中的に勉強することでしか得られないものもある。理解や記憶がしっかりしていれば1,2ヶ月放置しても実力は戻る
  • 「英語は音読しなければならない!」教
    →ずっと黙読だったけど東大模試の英語で偏差値70を取れた
  • 「徹底して暗記を否定する理解原理主義」
    →理解するということは暗記するということであり、逆もまた然り。暗記のない理解なんて存在しないのでは?
  • 「学校(塾)をサボるやつは落ちる!」教
    →生徒が来ないのが気に食わないだけでは?自主的に勉強すればいいだけ
  • 「受験は気合だ!こんなところで休むやつに合格はない!」
    →アニマル浜口かあんたは
  • 「ゴロ合わせは邪道!」教
    →ゴロ合わせは記憶の原理に適っており暗記の王道
  • 「エロは邪宗!」教
    →勉強が「お上品」である必要も必然性も全く無い
  • 「睡眠時間が多いやつは(以下略)

この他にも無数にあり枚挙にいとまがないが、こういう押し付けがましさMAXの発言を「おまえのためを考えて言っている」などと恥ずかしげもなく言ってしまう人間は、ハッキリ言って発言者がそう言いたいだけ、気に食わないだけ、自分の過去の成功体験と異なってるだけ、自分の「○○式」を流行らせたいだけ、生徒に力強いと思わせたいだけ、といった自己中心主義国士無双が完成しているので無視していい。

こういった客観性皆無の発言をピュアな生徒が真に受けてしまい、その子が自分に合わないやり方で勉強をし苦しんでいるのだとしたら、とても不憫なことだ。

勉強方法は人それぞれ

合格体験記や体験談などを聞いていると、世の中には本当に様々な性格の人がいて、それぞれのやり方で勉強しているのだと大いに感心する。起きている間は狂ったように勉強するが睡眠は必ず10時間とる人、平日だけ鬼ように勉強して土日は徹底的に遊び呆ける人、1日おきに18時間勉強と休日を繰り返す人、電車の中でしか勉強しない人……

例えば私も「世界史が苦手になる理由」で、背景やつながりを無視した単語の丸暗記に走ると覚えにくいよ、と書いているが、それでももし「いや、俺は用語集をガン見して単語を丸暗記するのが得意だし大好きなんだ!これが俺の勉強法なんだ!」と考えるなら、それでいいと思うし、それに対して「それでは無理」なんて野暮なことは私は絶対言わない。その人が納得して勉強できることが一番である。

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勉強の面白さを力説し、学びの意義を考え続ける受験コラム

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投稿日時: 2019/10/01 ― 最終更新: 2019/11/26
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