大学でのPC使用状況(2019年現在)

大学1,2年生のときは、授業中にPCを使う生徒はかなり少数派だった。30人中1人か2人くらいしか見なかった。「教科書は全てデジタルスキャンして持ち物はiPadだけ」というデジタルジャンキーレベルとなると、私以外には結局誰も見かけなかった。2016年に1年生として入学した時、持ち物がiPadだけだったのでかなり奇異な目で見られたものである。

ところが3,4年生の通う本郷キャンパスへ行くと、ノートPCを使っている生徒の割合が急激に増えたのである。多い授業となると3割くらいの生徒が使っているのではないだろうか。iPad派もたまに見かけるようになった。

理由を考えてみるに、それまで紙とペンでのみ授業を受けていた高校時代と違い、大学生になってから急激にパソコンを使ってレポートを書く機会などが増え、コンピュータ・リテラシーの高まりから3年生あたりでPCを積極的に活用する人が増えるのかもしれない。あくまで推測だが。

電子機器を使用することは「当然の権利」になりつつある

それに対して「授業中のPC使用禁止」を掲げている教授というのは、私の大学ではかなり少ない。私が本郷キャンパスに進学してからは0である。駒場時代には1人だけいたが、今の時代にそういう規則を設けると「時代遅れのデジタル嫌いの教授」という烙印を押されてしまうかもしれない。何しろPC機器を利用するのは今や珍しくないので、それをメインのツールにしている人間は、禁止されるとかなり困るからだ。

例えば駒場時代に禁止を宣言していた授業では、私は既に教科書を裁断してスキャンしてしまっていたので、後から使用禁止と言われて、仕方なく毎回プリントアウトするハメになった。PCやiPadを活用する学生の増加に伴い、電子機器の利用は生徒側の当然の権利となりつつあるため、今後禁止を宣言する授業はさらに減っていくだろう。教授によってはスマホの辞書機能などを使うことを積極的に認めていることすらある。

ここぞとばかりにサボる大学生たち

さて、そんなわけでPCをカタカタさせるのは大学の授業風景では全然珍しくない光景だが、そんな彼らが何をやっているかというと、私の見た感じでは半分くらいがデジタルノート作りで、半分くらいがネット、つまりサボりである。そりゃそうだ。単位を得るための既成事実作りと化しているような日本の大学の授業でPCが自由に使えれば、それで遊んだり、あるいは友人のLINEが気になってついついそっちをチェックしてしまう人が増えるに決まっている。

画面を隠すフィルタをつけている人は滅多にいないので、後ろからだと丸見えなのだが、LINEやWebブラウジングをしている人がかなり多い。教授からは画面が見えない配置になっているわけだが、明らかにノートを取る以上のペースでひたすらカタカタとチャットしているような人は、サボっているのが丸わかりで結構目立つ。

で、私はそういう風景を見ると「スマホでやったら?」と思う。スマホだとタイプ音が響かないので、長時間チャットするならスマホの方が目立たないはずである。

スマホを禁止されたり没収されるケースというのは今のところ出会ったことがない。まあ、スマホを操作しながらニヤニヤしているとサボりが丸わかりなので、人数の少ない教室では教授の心証が悪くなる可能性が高いが、後列で他の生徒を盾にしたり、適当な荷物を配置してスマホを使っていれば、ほとんど目立たないだろう。

PCを純粋に学習目的で使いたい人は、授業中はWifiを切った方がいいと思う。人間、何らかの通知が来たり、近くに誘惑があるとどうしても気が散るものだ。

私はこのようなサボりが増加していることについて、一概に悪いことだとは思わない。そもそもサボるような生徒はPCがなくとも授業をまともに聴かないだろうし、また「出席を強いられるつまらない授業」では、むしろ時間を有意義に使えるようになるからだ(他の授業のレポートを書くとか)。

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投稿日時: 2019/09/17 ― 最終更新: 2019/10/20
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