カレーこそが最強の料理であると、インド人たちは前前前世から気づいてた

実際、カレーより優れた料理なんて存在するのだろうか?私がカレー・フリークだからこんなことを言っているのではない。これは私の敗北宣言なのである。

カレーは、美味い。如何様にも具材を変更できるから、毎日食っていても飽きない。しかも一度に大量に作れるから、忙しい現代人にもピッタリだ。庶民派だけどパーフェクト。重ちーのハーヴェスト。おまけにカレーは、一にして全だから、あらゆる栄養素を内包し得る。

カレーは、宇宙。適当に野菜を放り込むだけで究極の健康食になる。要するにスキがない。全にして一たるヨグ=ソトース。脇に置かれたヨーグルトソース。

一時期、なぜか、やたら栄養学に興味を持っていたことがある。様々な食物に含まれる栄養成分を調べまくり、一日の最強の献立は何か、と思案に暮れていた。ところがある時、気づいてしまった。「カレーだけ食ってりゃいいじゃん」と。私がいくら献立を色々と工夫し、最適なバランスの栄養を摂れるよう工夫しても、それらは全て「3食全部カレー」という身も蓋もないメニューの前に敗北した。

カレーは、栄養の暴力。カルシウムが不足しがちだが、カレーと相性ピッタリな乳製品を同時に摂ることであっさり解決してしまう。要するに私があれこれ考えたって無駄。それに気づいてから途端に献立作りに興味が失せ、カレーを中心にして適当に蕎麦などをすする生活になってしまった。

カレーは、最適解。シムシティで最大効率の街の発展の仕方を発見してしまったようなもの。それを知ってしまった後は余生。

ちなみに私が一番好きなのはインドカレー。あの独特の香辛料がたまらない。やはり、カレーの歴史が違い過ぎる。彼らはずっと昔から、当たり前のようにこの最適解にたどり着いていたのだ。

インド人はいつもそうだ。何も知らない様子を吹かして、とっくの昔に真理を発見しているのだ。先進国の人間が得意げに最新の知見を披露して見せると、あっさり「アッ、ソレ知ってますヨ。3000年くらい前カラ」とか言う。彼らの一見後進的な生活態度は、我々に遅れを取っているからではない。彼らは既に1周しているのだ。得意げに先頭を切った気になっている我々の方が、周回遅れなのだ。

インド人は、ズルい。インド人は手加減してる。数字の「零」だって、我々があまりにもチンタラ指折り計算している原始人だったから、見るに見かねて授けてくれただけの、彼らにとっての当たり前の知識だったに決まっているのだ。

もう私は、降伏する。カレーに対して全面降伏する。私の知恵は、敗北しました。カレーの抗いがたい魅力は、思わず惚れてしまった異性に似ている。気に入らないけど、その横顔を群衆の中に探してしまうあの人に似ている。

カレーは、愛。私の心を奪った混沌のメタファー。

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投稿日時: 2019/07/17 ― 最終更新: 2019/09/23
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