わがままなサイト / 2020年代に求められるWebデザイン

2021/08/08 ・ 雑記 ・ By 秋山俊

今回のデザイン更新のテーマは

「わがままなサイトを作る」

ということである。

***

今までサイトを作るときは、なるべく最大公約数的な作りにしようと考えてきた。一言で言えば、「分かりやすく違和感のないサイト」ということである。

なぜならWebサイトというものは、検索などから多種多様な人たちが流入してくるもので、ユニバーサルなものが優れていると思っていたからだ。またゼロ年代までは、初心者がコチコチに自作したような、クセの強すぎるサイトの割合が大きく、その中で、洗練されたユニバーサルなデザイン自体が個性にもなっていた(別に私のサイトも全然洗練されてなかったが、全体のレベルがまだ低かったので)。

ところが2010年代に入ると、既存のテーマの流用により「美しく洗練されたデザイン」なんてものは誰でも実現できるようになり、ユニバーサル・デザインの没個性が目立つようになってきた。実際、個人のサイトも今ではみんな綺麗でわかりやすいものの、「みんな同じ」という気がしないでもない。

***

そこで私は、あえて昔のような「クセあるデザイン」を目指したいと思っている。「クセあるデザイン」とは「造り手の趣味や嗜好、美意識が漏れてしまっているデザイン」である。私はWebサイトとはもっとパーソナルで、その構造やデザインは、造り手の世界観の反映であるべきだと思う。

だからたとえば、私はサイトの基本フォントを「しっぽり明朝」に変更した。少し洒落た活字のような味わいがあるからだ。

特徴あるフォントを本文に適用するというのは、Webデザインの世界では、かなり「攻めてる」印象になる。フォントは見慣れているものが読みやすい。わざわざ凝った明朝体のフォントなんか使って、「読みにくい」と思われユーザーに離れられたらソン。コンテンツはあくまで情報に過ぎない。こういう考えが主流だと思う。

だが洗練され、無駄が削ぎ落とされたことで喪失したものも大きかったのではないか。私はそう思うのである。ありふれた表現だが、やはりそれは「作っている人間の顔が見えない」ということである。

少しくらいクセがあっても、書いている人間の嗜好や性格が見えるようなサイト。それが現在、Webの文化を愛するような読者に求められているのではないか。

「クセあるデザイン」のせいで、ユーザーが離れてしまって構わない。それは結局、合わなかったということだから。しかし単純にアナクロな趣味に走るのではなく、2010年代におけるデザインやフォーマットの進化を反映した上での「クセのあるデザイン」。それをどこまで実現できるかに挑戦したい。

随分と大言壮語を吐いた。私のCSSやPHPの知識、あるいはデザイン技術が追いついてないので、ちゃんと構築するまでかなり時間がかかるかもしれない。実現したくてもできない部分も多々あるだろうが、それでも可能な範囲で理念を実現したいと思っている。

テキスト系記事の一覧

初版:2021/08/08 ―― 改訂: 2021/08/24

同じテーマの記事を探す