2021年12月21日 / お待たせいたしました、と書店員は言った

2021/12/21 ・ 日記 ・ By 秋山俊

書店にいたら店員が「お待たせいたしました」っと言って、ある客のもとへとやってきた。実際にはこんな落ち着いた様子で事が運んだわけではなく、「お待たせぇいたしましたぁぁぁ!」と大声をあげながら、恰幅のいい若い男がドカドカ走ってきた。チラリと見た限り、クリスマス関係の包装などをしていたのだと思われる。話し声も随分大きい。書店員にはいくぶん似合わない風采の、その大学生のアメフト選手みたいな店員は、少しばかりその客と話をしてからレジに戻っていった。

もしかしたらそのバイタリティあふれる態度を、他の店員から後でたしなめられたかもしれない。しかし私はなんだか面白いと思った。

書店員は大人しくて落ち着いて話すべし、という戒律があるわけでもない。むしろそういうステレオタイプな書店員を人は見飽きているのであって、八百屋みたいに威勢のいいその姿が、私には一般的な書店員の勤務態度に対する批評、もしくはパロディであるようにも思えた。

(ヘッダー画像: ブックオフで見つけた感想付きの『赤と黒』)

初版:2021/12/21 ―― 改訂: 2021/12/22

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